人口2,600人の島で300人以上がくるイベントって?移住一年目の若者が町役場でイベントを開催してみた。
みなさんこんにちは、Note管理人のYukaです。
島の冬がやってきましたね。
気温がぐんと下がり雪が降り、外で人を見かける機会も心なしか減ったような?皆さん冬眠モードなのでしょうか?(笑)
少し寂しい感じがします・・・
さて、そんな時期に、大人の島留学生主催でイベントを開催しました!
その名も「TERRACE(テラス)」
今日は、来れなかった人でも分かる!当日レポをお届けします。
役場でイベント?
300名近くの方が来場!
このイベントは、西ノ島町役場にて行われました。
実は、役場は2021年に建て替わったばかりでとても綺麗なんです!
地域の方は用事がないとあまり行くことのない場所。
綺麗な役場を、もっと人が集まる空間にできないかな?との思いから、
今回はこの場所でイベントをする運びとなりました。
当日は、役場が可愛くトキメク空間に早変わり!
なぜお洒落さにこだわったのか、そこにも理由があるのですが・・
それは後半にお伝えするとして・・
まずは当日の雰囲気を写真と共にお楽しみ下さい!
フリーマーケット
誰でも気楽に出店できるフリーマーケット!
手作りお菓子、古着、植物、食器、セレクトショップまで。
「初めてだけどやってみたい!」
そんな方がたくさん出店して下さいました。
飲食ブース
ピザ、スパイスカレー、チーズケーキやたません、ドライカレーなど。
お隣の海士町や知夫村、島後地区からお店を出店してくださった方、家族で初めて出店してくださった方も。
ワークショップ
貝殻絵付体験、ジオラマ作り体験が行われました!
熱中して、その場から二時間離れなかった子もいるくらい(笑)
即興ライブ
イベントが生まれたきっかけ
では、なぜこのイベントが生まれたのか?に迫ります。
このイベントは島留学生の一人であるSayakaの提案から始まりました。
「移住者と地域の方の交流の場を作りたい!しかもトキメク空間で」
島に来てからの半年間、彼女は、移住者と地域の方を繋げることに取り組んできました。地域の方と一緒に、ワークショップを開催したり、移住して間もない方にお話を聞いたり。
そこで、彼女が気づいたことは、
移住しても3年以内に島を出る方が多い
若者(特に女性)の定着率が低い
Iターンの若者を中心に、もう少しお話を聞いてみると・・・
「自宅の周りもIターンの人が多く、地元の人と関わるきっかけが少ない」
「地元の人と関わりたいけど、どこに行けば良いのかわからない」
「女性が楽しめるような、トキメクような、視覚で楽しめる場所が少ない」
などのリアルな声が。
その声を参考に、
①地域の方と移住者の方が交流できるきっかけ作りの場
②若者が楽しめるようなお洒落な空間
この2つをコンセプトとしたイベントを開催することとなりました!
イベントを作る中で
社会人一年目に来島し、初めてイベントを作り上げる経験をした彼女。
右も左も分からないままでのスタートだったそう。
どのようにしてイベントを作り上げていったのでしょうか?
ーーイベントはどのような流れで作っていったのですか?
何も分からないので人に聞く・話をして協力して貰うことをしました。
お隣の海士町は若者向けのマーケットがあったり、あまマーレっていうコミュニティスペースがあります。まずはそこに、集客方法や運営方法などを聞きに行きました。私は何でもやりたい性格なので、一つに絞るっていうことが難しくて(笑)。
①フリーマーケット
②飲食
②ワークショップ
色々な人の話を聞く中で、この3つをやりたいと決めることができました。
決まったら次は西ノ島の人に協力してもらえないか話をしに行きました!
地域の方に伝えた時に、
「役場は用事がないと行かないから嬉しい」
「新庁舎になって綺麗だから活用してくれて嬉しい!」
「コロナ禍で以前あったフリーマーケットがなくなっていたので楽しみ」
などの嬉しい声を頂きました。
その反面、
「フリーマーケット・飲食・ワークショップの3つは欲張りすぎでは?」
「普段役場には行かないから人が集まらないんじゃない?」
「フリーマーケットは大きいサイズのものをどうやって持って帰るの?」
などの意見もあり、課題も見つかりました。
ーーその中でも、ぶれなかったもの、譲れなかったものはありますか?
お洒落さ・ときめくような空間づくりです!
せっかく若者の私たちが主催するのだから、島に今までないような、若者も楽しめるような場所を作り上げたいと思いました。
ーー空間づくりにこだわって色々な場所に足を運んでいましたね。
そうなんです!10月に瀬戸内国際芸術祭に行って、装飾やアートを見に行きました。同じ島だから、西ノ島でもできることあるかも!って思って。
やりたい!と思っても私一人ではできないこともあるので、そういう時は得意な方にお願いして一緒に作ってもらいました。
これは、流木を拾って案内板を作っている時の写真です。寒い中、土日まるまる二日かかりました(笑)流木拾うのって大変なんですね〜(笑)
ーー準備期間、一番大変だったことはなんですか?
うーん、たくさんあります(笑)。
手続きや準備する書類が意外と多くて大変でした。協力をお願いすることも多く、例えば、出展者が使用する備品や電源が役場内のどこにあるかを全部把握しなきゃいけなくて・・・役場の方にひとつひとつ教えてもらいました。忙しいなか申し訳ないなって思うこともたくさんありました。
ーー準備期間、嬉しかったことはなんですか?
それも本当にいっぱいあります。
私も初めてということもあり、出展者の方や関係者の方に2回3回、多いときには5回も電話をかけてしまったんですよね。普通に迷惑ですよね(笑)
けどそのたびに「楽しみだね!」「あと少しだから頑張って!」って毎回言ってくれるんです。
あとは、前日準備の時に、装飾をみて役場の方が
「可愛いー!」「いいねー!」って楽しみながら準備をしてくれたこと。
心のなかでは、こだわってよかったー!!って思ってました(笑)
イベントを終えて
ーーイベント終えて印象的だったことはありますか?
会う度会う度にたくさんの方が、感謝の言葉をくださることです。
「島を盛り上げてくれてありがとう」
「島留学生のおかげで町が明るくなったね」
本当に嬉しい言葉の数々で。
感謝しないといけないのは私のほうなのにって思いました。
「次は何する?」って言ってくれた方もいました(笑)
個人的に、イベントが終わった後、出店者の方にお礼の手紙を渡したのですが、その手紙をデスクに飾ってくれてる方もいるんです・・・!
彼女のこれから
来年も、島に残り「地域おこし協力隊」として活動していく予定の彼女。
これからも移住者と定住者を繋げる役割をしていきたいと言います。
ーー「移住定住」になぜ、そこまで熱い思いがあるのですか?
私は、大人の島留学という制度を使って来島しているので、役場での業務を通して役場内だけでなく、地域の方とも知り合うことが出来ます。それに、シェアハウスに住んでいるので同年代とも関われるし、島で寂しいな〜って感じることはあまりなくて。
でも他の若い人の話を聞いていると、島暮らしに憧れて一人で来てみたけど、思うように馴染めないとか、寂しいって声もよく聞きます。
なので、自分が知り合った人を紹介したり、一緒に何かしたり、移住者が自然に馴染めるお手伝いをしたいな、と思うんです。
知り合いは多い方が絶対楽しいし、島の人と飲むのも楽しいし(笑)
ーー移住して一年も経っていないのに、既に移住者ではなく、島の人感が出てきていますね(笑)。
最後に
イベントに協力して下さった方、当日遊びに来て下さった方、本当にありがとうございました。主催者の彼女を筆頭に、島留学生6人で主催したイベントですが、私たち6人だけではここまでのものを作り上げることは不可能だったと思います。
改めて、島のみなさんに感謝を伝えたいです。
TERRACE=照らすの意味のように、
少しでも島を盛り上げることができていたなら嬉しいです!
(インタビュー・文 吉谷優花)
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