【続編】島デビュー後の私。-丹波篠山から離島へ-
「私島デビューしました」
前回好評だったこちらの記事。
丹波篠山出身の彼女が、初めて移住したというお話、それも離島に。
(前回の記事を読んでいない方、まずこちらをご覧下さい。)
前回の記事で、とにかく島暮らしが楽しい!と言っていた小谷さん。
あれからの半年間を振り返ってもらいました。
ー一ひとことで表すと、どんな半年間でしたか?
「心がよく動いている」半年間でした。
初めての丹波篠山以外の土地、初めて出会う人たち、初めての体験をこれでもかってほど詰め込んで・・・人見知りを発揮したり、人見知りながらに頑張ってみたり、心も身体もたくさん動かした半年間でした。
ーーわーすごいジャーナリング・・!濃かったことが一目で分かりますね。
めちゃくちゃ濃いです(笑)。
ーーこの半年間で、私、成長したな〜と感じることはありますか。
先入観を持たずに、色々な事をするようになったことです。
「今まで苦手だったもの」
「あえて避けてきたもの」に自然と取り組むことが多い環境でした。
挑戦するぞ!って意気込んで島にきたわけではないのですが(笑)。
気づいたらそんな環境にいました。
例えば、「集団生活」
25年間実家暮らしだったので、シェアハウスは初めての体験。
1人でいる時間が好きな私にとって、最近の頃は1人になれる時間も場所も作れなくて、どうしようと思っていました。
今では、ドライブでお気に入りスポットを見つけたり、
相談できる人も増えていき、良いバランスで過ごせています。
一緒に暮らしているシェアメイトも、1人の時間を大切にしている人たちなので、お互いに理解をし合って、生活しています。
二つ目は、「同世代との会話」
前の記事でもお話したんですが、私学校にあまり行っていませんでした。
なので同世代の人と話す機会が人よりも少なくて、若いノリが苦手。
学校でも、友達よりも先生と仲良くするタイプだったので(笑)。
時々、西ノ島の留学生6人全員で、夜ご飯を食べるのですが、同世代とわちゃわちゃしながらご飯を食べる、そういう経験も初めてで。
先日はキムチ鍋を食べて、その後はごろごろしながらテレビをみたり、
ウクレレを弾く人がいたり、自由気ままに過ごしていて。
話もくだらない内容で特に中身がないのですが、それがとても楽しくて。
年齢も少しずつ離れているので、ふざけあっている人がいたり、それをからかう人、微笑ましく見てる人がいて、まさに兄弟みたいな感じです(笑)。
同世代の人たちとこんなにはしゃぐ事は、私の人生で無いと思っていたので、たまに違和感を感じる時もありますが、すごく嬉しくて、幸せを感じる瞬間です。
三つ目は、「週5日同じところに通うこと」
小、中学校はどちらも途中で行けなくなって、週5日毎日同じ所に通わなくちゃいけない、と思うだけでプレッシャーになっていて。
その後入った大学も、すぐにやめてしまいました。
やりたい事があって大学に入ったのに、やり遂げなかった自分が、自分でも理由が分からなくて、自分の事を信じられなくなりました。
それからは、固定給で働く場所を避けて、仕事をしていました。
気づけば、前職では6年間、約束通りのシフトで働くことができていて。
習い事なども20年近く続けていることに気づき。
そういえば、学校も別室登校ならほぼ毎日行ってたじゃん!と、
続けることが出来ないわけじゃ無かった事に気付きました。
今やらせてもらっているお仕事も、最初は、同じ留学生の子と2人で行動する事が多く、その時は2人で足並みを揃えないといけないのかなと、バランスをとるのが難しかったのですが、しばらくして、担当を1人ずつ割り振って頂き、自分に役割が出来た時に、とても楽しくなっていって。
きっと、続けることが出来ない訳じゃなくて、決められた枠の中で、みんなの様子を伺いながら行動することが、気を遣いすぎてしまって、苦手だったんだろうな。その他大勢として扱われた時に頑張れなくなる、と気付きました。
ーーこの半年間で印象的なエピソードはありますか?
シェアメイトとバトミントンをした時のことです(笑)。
私、バトミントンがめちゃくちゃ苦手なんですよね。
中学校の体育の授業でバトミントンをするあるじゃないですか。
あの時間がとにかく苦痛で。自分が下手で全くラリーが続かないから、相手に申し訳ないなぁと思ってその場を楽しめなかったんです。
先日、体育館でバトミントンをする機会がありました。
その子と下手くそながらにもラリーをしていたんです。
まぁ、もはやラリーとは呼べないんですけど(笑)。
でも、バトミントンが終わった後、その子が私の目の前に来て
「まいまい!楽しかったね〜!」って満面の笑みで言ってくれたんです。
あまりにも満面の笑みで言ってくれるから、
「え?今ので楽しかったの?」と思って。
私のバトミントンスキルは当時と全く変わっていないのに
楽しいって言ってもらえたのが嬉しくて。
その瞬間に、自分の苦手なことや下手なことでも楽しんでいいんだって、
今までの固定概念がすーっととれたような感覚がありました。
今までは、無理だろうな、出来ないだろうな、というものには手をつけてきませんでしたが、色々なことを体験させてもらう環境のなかで、「とりあえずやってみよう」と思えるようになりました。
でも、やっぱり苦手だったなと、感じるものもありました。
変わってないなって(笑)。
そういう時は、得意不得意を知れてよかったと思うようになりました。
あとがき
いつも自然体の小谷さん。
最初の半年間は、一緒に過ごす人の年齢層や生活スタイルの違いから、
自分らしさが出せず焦ったこともあったそう。
その中でも自分と向き合うことで、ここだけは外せない、これは守りたいというものが自然に浮かび上がり、シンプルになったといいます。
今年はまた、新たな場所で新たなチャレンジをするそう!
西ノ島での暮らしが、これからの彼女の支えとなってくれるでしょうね。