なぜ大学を休学して離島に?広島から島根県の離島へ。
アウトプットの場として島を選んだ
ーー記念すべき第一回目!今日はよろしくお願いします。聞きたい事は沢山ありますが、まずは、なぜ大人の島留学に参加したのか教えて下さい。
元々、地域創生に興味があって、大学の授業で勉強をしたり、「グリーンイノベーターアカデミー」という環境問題について学ぶ場に参加したりしていました。大学3年生になって、就職活動が近づくにつれ焦りも出て来て、自分は好きで色々勉強しよるのに、知識を知っとるだけで、実践できてないし、何しよんじゃろ、と思って。知っとるだけは、やってないのと一緒だと思うんです。今までインプットばっかりだったので、アウトプットが大切だと思って、学びを実践する場として大人の島留学の参加を決めました。
ーーなぜ地域創生に興味があったのですか?
生まれも育ちも広島で、広島が好きで、この先もずっと広島で過ごしていきたいと思っています。ご飯も美味しいし、みんな広島愛に溢れとるし、自然と都会がうまく融合されとる所が好きです。環境って住んでいたら当たり前になるけど、それでも住み続けたいってことは、やっぱり広島が好きなんだと気づきました。そんな素敵な街をもっと良くしていきたいと思って、漠然と地域創生にはその頃から興味をもっています。
離島×ワーケーションをテーマにしたPR動画作成
ーー広島愛が伝わりますねぇ。広島の熱いお話しはこの辺にして、、役場での仕事内容を教えてください。
”離島好き×ワーケーション”をテーマにした島のPR動画を作っています。ワーケーションをテーマにした理由としては、西ノ島は、決してアクセスが良いとは言えない秘境。だけど、離島好きの人ってフットワークが軽いイメージなのでアクセスについてはあまり気にせんのんかな、と思います。実際島に来てくれたら、景色も最高だし、人も暖かい、それに海の見える図書館「いかあ屋」で作業も出来ます。個人的に初めて「いかあ屋」をみた時に島前3島、絶対西ノ島がいいと惹かれました(笑)。受け口が広い離島好きの人と、ワーケーションに適した西ノ島を繋げられたら、面白いんじゃないんかなと思っています。西ノ島の海と山の、両方がある綺麗な景色を活かして、離島で仕事をするという新鮮な感覚を味わって欲しいなと思います。
ーー今流行りのワーケーション!PR動画の出来上がりが楽しみです。他にも、一年間で企画してみたいイベントがあると聞きましたが、どんな内容ですか。
まだ漠然としてますが、自分が産業振興課として郷土料理に関わっているので、農家さんから消費者までを繋げる料理教室イベントを企画してみたいと思っています。農家さんって出荷したものがどういうふうに調理されて、誰が食べているのか知る機会はあるんかな、と思って。逆に料理して食べる方も、どんな生産者さんが思いを込めて作っているか知る機会はあるんかな、と思いました。双方をを繋げることができるし、なおかつそれが郷土料理だったら、レシピを引き継ぐこともできるし、良いこと尽くしだと思うんです。先月、実際に郷土料理教室に参加しましたが、地元の食材で料理を作るって、島を知ることにも繋がると気づきました。
ーーたしかに先月の郷土料理教室は、学びが沢山でした。アジフライ作るのってこんなに大変なんだ、、って私も知りました。
充実した島暮らし
ーーお仕事以外にも、プライベートで島でやってみたいことはありますか。
やってみたい事というより、ゆっくりと頭の中を整理する時間を作りたいです(笑)。島に来て約2ヶ月経ちましたが、畑、釣り、地域の方との交流、イベント参加などありがたいことに毎日忙しく過ごしています。毎日時間が過ぎるのが早くて、夜もいつのまにか爆睡です。なのでゆっくりと頭の中を整理して、楽しかったことや学んだことを感じる時間を今は作りたいです。趣味が釣りなんですが、疲れすぎてて今は釣り欲ゼロパーセントです(笑)。
ーーそんな忙しく過ごす生活の中で、一番驚いたことはなんですか。
とにかく高齢者の方が元気なこと!なんでそんなに動けるん?と毎回思います。畑をやったり、釣りにいったり、生活の中で身体を動かす習慣があるけぇかな?島に来て人の年齢を当てることが下手になりました。個人的には地元広島の高齢者と島の高齢者に万歩計をお渡しして、歩数の違いを調べてみたいですね。大げさだけど、それで論文書ける気がします(笑)。
「自分に嘘をつかない」
ーー最後に、島で暮らす上で大切にしている”モットー”を教えてください。
「自分に嘘をつかない」です。これは自分の言葉じゃなくて、以前参加したアカデミーにいた講師の方の言葉です。島に留学生として来て、もちろん島の人に好かれたいし良い人に思われたい。けど、ネコを被るのは違うと思っていて、ネコを被っとっても、相手も本音で接してくれないというか、ありのままの人間味を出した方が人って本音で接してくれると思います。なので、何か疑問に思った事はブログに書いたり、友人と話してみたり、意見を交わすようにしています。とはいっても、「自分に嘘をつかない」この言葉の答えに辿り着けてないので、模索する一年にしていきたいと思っています。
ーー最後、格好良い言葉で締めましたね!(笑)今日はありがとうございました。またPR動画が完成した頃、お話し聞きにいきます。
筆者のまとめ
広島弁たっぷり、愛嬌たっぷりでお話ししてくれた湯木くん。話せば話すほど、本当に21歳?と思うほど街や将来の事を考えていて、思いやりあふれる優しい心を感じました。湯木くんの広島弁とあつーいお話しを聞きたい方、是非、島で話かけてみてくださいね!
(インタビュー・文 吉谷優花)