【島留学体験記】お釈迦様にお茶をかけるって本当?
お釈迦様の誕生を祝う「花まつり」。
みなさんはこの行事、知っていますか?
こんにちは、note管理人の小林です。
5月15日、長福寺で行われた「花まつり」に参加しました。
地元の方も知らない人が多いという行事ですが、一体どんな行事なのでしょうか。
今回は、そんな「花まつり」の体験レポートです。
不思議な体験、不思議な味
長福寺の本堂に入ると、華やかな机が用意されていました。
お花が綺麗にいけてあり、そのお花の前には小さなお釈迦様の像が立っていました。
右手で天を指し、左手で大地を指した、誕生のときの姿をかたどった像のようです。
机に貼ってある紙には、ご住職よりこんなメッセージが。
『お釈迦様の誕生日です。甘茶です。誕生仏に頭上からかけて下さい。そして左の紙コップにていただいて下さい。』
旧暦の4月8日、お釈迦様が誕生された際に、甘露の雨が降り、その誕生を祝福されたと言われています。
その伝承に基づいて、誕生日には甘茶をお釈迦様にかけ、子どもの無病息災などを願うそうです。
ご住職に教えていただきながら、器の中の甘茶をすくって、お釈迦様にかけました。
お釈迦様にお茶をかけるなんて大丈夫かなと少し不安になりながら、、、(笑)
そのあと、同じように甘茶をすくって飲ませていただきました。
思っていたよりも苦くて驚きましたが、後からくる甘味がまるでシロップをいれたかのような甘さで、なんだか不思議な味でした。
甘茶は、アマチャというヤマアジサイの変種の若葉を揉んで乾燥させて煮ることで、つくるお茶だそうです。
砂糖もなにも入れていないのに、こんなにも甘くなるのかと驚きました。
アマチャはお寺のお庭に植えられることが多く、長福寺にもあるとのことで、実際に見せていただきました。
見た目はアジサイそっくりです。
長福寺に伺うと、いつも勉強になるお話をしてくださるご住職。
「生まれたばかりのお釈迦様が言ったとされる『天上天下唯我独尊』は、我こそはこの世で一番尊いっていう意味で伝わっていたこともあった」
「でも本当は、すべての人、1人ひとりの命は尊いという意味だよ」
と教えていただき、またひとつ、知識を増やすことができました。
体験してみて
お釈迦様にお茶をかけることや甘茶を飲むことなど、1年間の中で、この花まつりのときにしかできないことができて、貴重な時間となりました。
地元にいるとき、お寺に行くことなどほとんどありませんでしたが、島に来て、こうした行事に参加するにつれ、お寺を身近に感じるようになっている気がします。