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島の伝統行事「精霊(シャーラ)船送り」に参加してみた!

今話題の地方移住・移住女子というワード。
20代女子が島に移住してみた!「私の島体験記」
このコーナーでは、20代女子が島生活で体験したこと、感じたことをコラム形式で楽しくお届けしています。

こんにちは。大人の島留学生のSayakaです。
今回は、お盆の西ノ島の伝統行事「精霊(シャーラ)船送り」に関わらせて頂いたのでその時の体験記をお届けします!

浦郷地区の様子。たくさんの人が集まっています。

精霊船送りの歴史や背景

精霊船送りは、町誌「西ノ島の今昔」によると、明治中期から行われており、100年以上の歴史がある伝統行事です。
島では、お盆に先祖の精霊が帰ってくると信じられており、8月13日になると仏前を飾りお供えの団子を作り、家族揃ってお墓に参ります。
お盆最終日の16日、西ノ島町では、先祖の霊が精霊船に乗り、西方浄土へと旅立っていくと言われており、精霊船を造り、送り出します。

集落の人達が協力しながら作る精霊船

精霊船の材料は、骨格部分に木と竹。
船体外枠部分には、主にヨシズ(ヨシの茎を編んだもの)を用いています。
以前は、西ノ島にも田んぼがあったため小麦藁を使っていたそうです。
縁には、輪口と呼ばれる俵上の藁を括り付けます。

地区ごとに協力して精霊船を作ります

そしてマストとという大きな帆を作ります。
マストに張られた縄には、経文「南無阿弥陀仏」や「南無大師遍照金剛」などと書かれた盆旗を集落の方々が結びつけます。

盆旗の色も各地区によって様々です。

船の先端には、象鼻と呼ばれる藁で作った装飾をします。
各集落によって船の大きさとマストの大きさが違うのが特徴です。

象鼻

昔は、小中学生が主体となり、夏休みの3分の1を費やし、造っていたというお話しを聞き、「こんな立派な船を小中学生が作るなんてすごいなぁ~」と感じる私でありました(笑)。

精霊船に乗船させてもらう。

8月17日の早朝。
(本来8月16日に流しますが、今年は悪天候だったため1日延期)
午前7時に大津地区に行き、精霊船の最終的な準備と陸で作った船を海面に人力で海に降ろす作業を見学。
大きい船を集落の男性方が「引くぞ!!」と声を上げ、協力しながら海まで船を引いていきます。
私は、"海の漢”だ…と感じました(笑)。
8時頃、出航。
前々から集落の人に「お嬢さん、いい機会だけー乗ってみなさい。」とは、言っていただけていたが、「私、乗りまーす!!!」と声を上げることが出来ず、恐る恐る船の近くに・・・。
すると集落の区長さんが気づいて下さり、
「お嬢さん乗るか!ライフジャケットもう1個持ってこーい!」
とライフジャケットを持ってきて下さり乗船することが出来ました!

無事、乗船!

精霊船に乗船してみて

手作りなのに安定感があり、昔からの経験と技術の素晴らしさを感じました。また、中学生が乗船した時の習わしで船の乗っている方からバケツで水をかけられるという文化も体験させていただきました(笑)。
西ノ島の伝統行事である、精霊船に作る過程から関わることができ、船の作り方また昔の精霊船のことなどたくさんのことを学べました!
また、関わらせていただいた集落の方ともたくさんお話しすることもでき、思い出に残る経験をさせていただきました!

次回のコラムもお楽しみに!

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