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【島の子育て情報】子育て支援センターの保育士さんにインタビュー!

このマガジンでは、移住を検討している方、島生活に興味がある方に向けて、島の住居・インフラ・子育て支援など、住む前に知っておきたい!そんな情報をお届けします。

いきなりですが皆さんは「子育て支援センター」をご存知でしょうか?

子育て支援センターとは、子育て中の親子が気軽に集い、交流を深めるための場所です。
国と自治体が共同で進める「地域子育て支援拠点事業」のひとつであり、令和4年度時点で全国に7,970ヶ所の子育て支援センターが存在しています。

Conobieより引用

西ノ島町にも子育て支援センターがあり、日々子育て真っ最中の保護者さんを中心に利用されています!

「子育て支援センター・シオン」については、以下の記事をぜひチェックしてみてくださいね😌

そして今回は「子育て支援センター・シオン」の担当保育士さんのインタビューをお届けします。
お話してくれたのは小谷先生と大野先生!
そしてインタビュアーは広報係の木村さん!
(シオン保育園にお子さんが通っている3児のパパです。)

小谷先生
大野先生

ーーまず子育て支援センターがどういった目的で出来たのかを聞かせてください。
保育園に入っていないお子さんや、そのお母さんお父さんの居場所として、
子育てを助けられたら、という目的です。

今は全国各地にあるけれども、ここは早い方だったと思います。
この前調べたら2008年には出来ていました。

ーー「子育てサロン」との関係はどういうものですか?
子育てサロンさんは、民生委員さん・いかあ屋の方・役場の方の協力をいただきながら、社協さんの事業として行っています。

今年から毎週木曜日は社協さんの方に私たちが出向くようにしています。
月・火・水・金はセンターで、木曜はサロンでという形ですね。

(※2023年度から、平日の5日間は毎日開いており、木曜日のみ子育て支援センターと子育てサロンが合同という形になっています)

ーー平日毎日開いているのはすごいですよね。
私のイメージだと、イベントが多そうなのですが。

イベントばかりをしているわけではないですね。
色々できればとは思っていますが、あまりにもイベント系が多いと、
来にくいと感じる保護者さんもいらっしゃると思うので。

その辺りは様子を見ながら保護者さん達が求めている範囲で出来ればと思っています。

保護者さん達がどういうことが好きなのかはお話ししていると分かるので。
例えばパン作りが得意な方、裁縫が得意な方に先生になっていただいてちょっとしたイベントを行ったりもしています。

パン作り教室

子育て支援センターでの開催だと、皆さん子ども連れなので通常のイベントよりも参加のハードルが低くなるみたいです
そういう活動を通して親しくなっていって、そうすると自然と悩みとかも出てきますよね。

それで行き詰っていた保護者さんがふっと楽になったりとか。
そういうのを肌で感じるのが多いというか、保育園にいた時よりも更にもう一歩保護者さん達との関わりが深いように思います。

保育園の時は「子ども達を通してのお母さん・お父さん」との繋がりだったけれど、今はよりダイレクトに関わりがあるように感じています。

ここはやっぱりIターンの方が多くて、私達が聞くと「大丈夫大丈夫!」って言えることでもすごく悩んでいらっしゃったりもして。

それでも少し話したら「そうなんだ」って安心されることも多いです。
大それたことをしている訳ではないんだけどね。

ーー私のようなUターンで近くにおじいちゃんおばあちゃんがいる立場だと、「イベントがあれば行こう」ってなるけれど、そうじゃない方達は「場所が欲しい」ってことですよね。すごく来やすい場になっていると思います。
ありがとうございます、本当に狙いはそこで。
敷居を下げたいって思っています。

近所のおじいちゃんおばあちゃんや妊婦さんなども来る場にもしたいなとも考えています。
子育てを終えた方なども交えての交流の場にしていけたらいいですね。

ーー保護者さんの息抜きの場でもあるってことですよね。
それこそ先日「ミニ運動会」を開いたんだけど、子どものためにはもちろん、保護者さん達の息抜きにもなればと考えて開催しました。

保護者さんが笑顔で子育てしていれば、子どもも自然に笑顔になると思うので。

支援センターで私達と保護者さんが笑いながら話していると、子ども達もすごく楽しそうだったりするんですよね。

「子育てって楽しいんだよ」というのを感じてもらえる支援センターでありたいと常日頃から思っています。

雪が積もった日には雪遊び

ーー運動会すごく良かったですよね。子どもを中心に様々な世代が繋がれるようになるといいなと感じます。
余談になるけど、15年前くらいかな、子育て雑誌に「これからの子育てはおじいちゃんおばあちゃんの話を聞いてはいけない」っていう文面があって。
「これは絶対におかしい!」と思って出版社に電話をかけたことがあります。

もちろん昔と今では子育ての仕方が違う部分もあるけども、昔から続いていて良いものもあるはずだから。

子育てには色々な世代の感覚が必要だし、おじいちゃんおばあちゃんの話を聞いたらだめなんてことはないので。

ーー私も子育てに関して視野が狭くなってしまう時期もあったのですが、そんな時におじいちゃんやおばあちゃんがいて良かったなと思いました。
明らかに違うことを言っていたら流せばいいしね、そういう関係性も大事だと思っています。
子育て中って孤立が一番怖いと思うので。

今の時代って何でもSNSで調べられて便利だけれども、その一方で中にはとんでもないことが書いてあったりするので。
それを信じてしまうと益々しんどくなってしまうこともあると思います。
実際に面と向かって話してみれば道が開けたりすることもあると思うのでね。

「子育ての相談に乗る」だけが私達の仕事じゃないしね。
とにかく楽しく子育てをできるサポートができれば!…という思いでやっていると自然と相談が出てきたりもします。

「相談乗りますよ!!」って構えているとしにくいじゃない。
こういうところでお話してると、保護者さん方から本当に欲しい制度の話も出てきますね。

分かりにくい制度も多々あると思うので、その辺りを整備してもらえると嬉しいだろうな、とも感じます。
でも支援センターは難しい制度とかはありませんので!
とにかく来てください、来てくれたら何とかします、というスタンスでいます。

例えば「身長があまり伸びないんです」という悩みに対しては、毎月しっかり身体測定をして「また伸びたね、また体重増えたね」って支えてあげられるし、「子どもがバタバタしていて落ち着きがないんです」というのに対しては読み聞かせや手遊びの時間を増やしたりとか。

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子どもたちの成長を形に残します

親子だけだとなかなか座って聞くのが苦手な子も、そこに他人が入ると聞けることもあるので。他にも「子どもが牛乳飲まなくて困っています」っていう声があれば、普段はおやつで牛乳は出さないんだけどあえて出してみたりもします。最低限のルールはあるけど、保護者さん方に合わせて柔軟に対応していくようなやり方ですね。

ーー今後こうしていきたいな、などはありますか?
「こういうのを目指すべきだ!」っていうのをこちらが高く掲げてしまうと、自ずと利用される方のハードルも高くなってしまうと思うので。

あまり目標とかはなくて、安心して子育てできるような支援ができればと考えています。

今やっていることがベストだと信じてやっています。
これからどうしていきたいっていうのはないですね。
今を積み重ねていけばいいのかなって。

この前、子育て支援センターに来てくださっていた方が連絡をくれたんです。転勤で島外へ行かれた方なんですけど、「改めて西ノ島で子育てができて良かったです」っていう風に言ってくださって。

遊びや買い物の面などでは西ノ島は条件は決して良くないけれども、そう言ってもらえたのは良かったなと。そう思っていただけるサポートをしていきたいですね。

あとがき
「"子育ては楽しい"というのを感じてもらえるようにしたい」という言葉が印象的だった今回のインタビュー。
保育士さん達は明るく朗らかにお話をしてくださり、こういった雰囲気の中であれば、保護者さん達も安心して楽しく過ごせるだろうなと感じました。

離島という環境ではありますが、西ノ島町は子育て支援センター・子育てサロンなど交流や相談の場が充実しています。

西ノ島での子育てや暮らしについてもっと知りたい!という方は
ぜひ下記HP(西ノ島町役場)もチェックしてみてくださいね。

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